
「テーマ展 戦争と動物たち」
A4版45頁 平23
毎年この時期、戦争を扱ったドキュメンタリーなどを見かけることが多いですね。
もう5〜6年前になりますかしら、クリント・イーストウッド監督が太平洋戦争の激戦・硫黄島攻防戦をテーマに連作映画を撮ったのを覚えてませんか?
その一作「硫黄島からの手紙」で、こんなシーンがありました。
日本のどこかの町、憲兵が歩いていると、とある家の飼い犬がワンワンと吠える。
憲兵は有無を言わさず犬を射殺する。
そんなバカな!! いくらなんでもそんなこと現実にあるはずない。ハリウッド映画はめちゃくちゃ描きよるなぁ
と観ていた私は思いました。
が、あながち見当違いでもない−ことを、この図録で知りました。
「犬の献納運動」
そんなものがあったんですね。初めて知りました。
誰がそんなこと考え出したのか。
飼い犬の献納を呼びかける当時のパンフが収録されています。
そこには「犬の特別攻撃隊を編成して」なんて書いてあるけど、まさか本気でそんなこと考えていたわけではあるまい。
そうして集められた数十万頭の犬は
「人目につかないところで撲殺された」・・・・
いったいなんの為に・・・・
「象の花子さん」だけではない、数え切れない動物たちを襲った悲劇を伝える資料集です。
処分された猛獣たち、戦場に散った軍馬・軍犬たち、浮かばれない何十万・何百万の命。それを知ったところでボクにはどうにもできないけれど、でも、知っているからこそ思いを馳せることもできる。
知ることは大切なんです。。。