2007年04月08日

歴史のなかの「音」

山梨県立考古博物館
「古墳時代が聞こえる」
B5版43頁 1990

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「古墳時代が聞こえる」ってなにかと思ったら、「古墳時代の音の世界」というテーマでした。
歴史のなかの「音」の問題は、柳田国男や網野善彦、黒田日出男も何かの文中で触れていたと思いますが、やっぱり活字では、よほど想像力を働かせながら読まないと、腑に落ちてこないです。
その点、博物館の企画展には向いていると思うのですが、なかなか実例にお目にかかれませんでした(レプリカの銅鐸を叩かせてくれる博物館があったのですが、どこだか忘れてしまった・・・)。

この図録は、そんな数少ない例のひとつ。
会場で実際の音を聞けるようになっていたのかどうかはわかりませんが・・・。

面白いのは「音の出る武具」。
鈴がついていたようなのです。
戦国時代の合戦では、馬具がガチャガチャいって敵に見つからないよう荒縄で縛った−なんてシーンもありますが、敵に見つかりやすい武具ではしょーがない・・・と思うのは後代の人間の発想なのでしょうね。
大将がシャランシャランと音をたてながら進んでくると、なにか荘重な感じがしたのかもしれませんね。
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2007年04月03日

古代の碑文

国立歴史民俗博物館
「古代の碑−石に刻まれたメッセージ」
A4版120頁 1997

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この図録、地味そうなテーマにもかかわらず人気があるんです。
なんでかな−と思ったら、
古代の碑文って全国に16例しか現存しないそうです。
それでもって、そのすべての碑の銘文から訓読から詳しい解説までが、この一冊にまとめられているのです。
研究者でない、われわれ一般人でも手元においておきたくなる本です。

これだから企画展の図録はあなどれません。


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