2007年07月04日

カエルのこと

千葉県立中央博物館
「カエルのきもち」展
A4版163頁 1999

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最近は「絶滅」の可能性すら出てきたカエルを扱った図録。
博物館のなかには、自然史系の専門館、あるいは自然史部門が少なからずあるわけですから、図録の何割かは自然科学系のテーマを扱ったものです。
ただ、私がバリバリ文系で、内容がよく理解できないものですから、このコラムには一度も登場したことがありません。
今回、自然科学系初登場というわけです。

といっても、内容を見ていくと
・縄文人と蛙
・(河鍋)暁斎と蛙
・千葉県のカエルの方言
・カエルグッズコレクションのこだわりと楽しみ
といったぐあいに、歴史・民俗・美術にも目配りして、カエルの生態だけでなく、人間の文化との関わりも捉えようという、非常に面白い図録になっています。

今、心配されているツボカビのことも、最新の論文の紹介(1998年)というかたちで言及してあります。

なお、同博物館監修で同題名の書籍が、後に晶文社から出版されています。おそらくこの図録をベースにした内容だと思うのですが、全く同内容ではないようです。手元に両方がないので、ハッキリしたことは言えないのですが。
posted by 氷川書房 at 18:00| この図録が面白い!
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