2008年02月09日

支配のカタチ

29638.jpg大坂人権博物館
「高札展−支配と自治の最前線」
A4版98頁 1998



高札の展覧会は珍しいですね。
同館の朝治武氏も
「これまで博物館で特別展としてはテーマとならなかった」
と述べておられます。
初めて−ということですね。

内容は、けっこう専門的なのですが、私には以下のくだりが一番印象に残りました。
高札とは
「高札を掲示するということ自体、また高札場が幕府の威光を象徴するために絢爛豪華であることなどが重視されてきた」
なるほど。
たしかに掲示される高札の内容は江戸期を通じて大体決まっていたようで、あらためて読む人などいなかったかもしれません。
読ますための高札でなく、高々と掲示することに意味がある−というわけです。
そして、「高札は多大の経費を必要とした」ようです。
経費は支配側と町・村などが分担して負担したようですが、これも意外な事実でした。
posted by 氷川書房 at 10:00| この図録が面白い!
Powered by さくらのブログ