2008年09月20日

弥生のイヌふたたび

32035.jpg 大阪府立弥生文化博物館
「卑弥呼の動物ランド−よみがえった弥生犬」
A4版107頁 1996



だいぶ以前になりますが、このブログの「縄文人と鳥」という項で、縄文時代には狩猟の友として大事にされていたイヌが、弥生時代には食用とされたことを紹介し、「かわいそう」「気持ち悪い」と弥生人を非難いたしました。

が、私が間違っていたことがこの図録により判明いたしました。
これは弥生時代の動物事情を紹介した非常に興味深い図録です。
ここでは、1980年に大坂・亀井遺跡から出土した牝イヌの完全骨格から、その姿を復元しています。
現在の四国犬にそっくりというそのイヌをはじめ、弥生時代にも丁重に葬られたイヌの出土例はあるそうです。

もちろん縄文遺跡からは埋葬されたイヌが200例以上出土しているのに対し、数は少ないようですから、食用にされたイヌもたくさんいた事実に変わりはありませんけれど・・・

それにしても、弥生人の皆様には、私の発言に配慮に欠ける部分もございましたことを深くお詫び申し上げます。
posted by 氷川書房 at 12:00| この図録が面白い!
Powered by さくらのブログ