東京都教育委員会・朝日新聞社
「東京の遺跡展−お江戸八百八町地下探検」
平3 B5版114頁
最近増えてきた近世考古学/江戸考古学関連の展覧会の一つです。
入手も比較的容易で、江戸考古学全体が要領よくまとまっています。
同種の図録としては、
新宿歴史博物館の「江戸のくらし−近世考古学の世界」もあります。
(現在、当店に在庫がないので画像は紹介できません)
さて、この図録を見ると、江戸の町には意外と多くの地下室があったことがわかります。
その多くは火災の時に荷物を運び込むためのものだったようです。
石材で本格的につくられた地下室もあったようです。
「江戸の地下空間」というと水道ぐらいかと思っていました。
テレビの時代劇にも時代小説にも地下室がでてくる場面は記憶にありません。
現代人の知らない「江戸の地下世界」−なんだか面白そうな響きです。
上記を江戸考古学総論の展覧会とすれば、各論では
東京大学総合研究博物館
「加賀殿再訪−東京大学本郷キャンパスの遺跡」
2000年 B5版210頁
は、東大構内の出土資料から加賀藩邸を徹底的に分析した、これまた面白い図録です。