2009年12月06日

寺子屋のこと

36169.jpg八潮市立資料館
「寺子屋−地域の情報センター」
B5版55頁 平7



時代劇ではおなじみだけれども、実際のところはよくわからない−というもの、結構あります。
私など、その筆頭に寺子屋をあげたい。
時代劇では貧乏浪人が、行儀の悪い悪童たちに習字をさせている−という場面が「お約束」ですが、ホントにそうなのでしょうか?

寺子屋をテーマとした展覧会ってありそうでなかなかありません。
埼玉県八潮市には、名主が開いた寺子屋「尚古堂」の資料がよく残っており、その資料を中心とした大変興味深い企画展です。

寺子屋の師匠ってどんな人?
江戸時代を前期・中期・後期・末期にわけ、埼玉県内の寺子屋師匠の出身階層を示した表が掲載されています。
これを見ると、やはり僧侶が圧倒的に多いことがわかります。
寺子屋の名は伊達ではないのだ。
貧乏浪人は案外少ない。もっともこれは江戸に行けばまた違うかもしれないですね。
また、江戸時代末期になると女性の師匠も結構いる。
これはきっと「女子校」があった−ということでしょう。

寺子屋で何を習う?
一番最初は数字→いろは→東海道の宿駅名→人名によく使われる漢字→干支の漢字と過程が進み、やがて日本史ファンならおなじみの「乍恐以書付奉願上候」(恐れながら書き付けをもって・・・)といった「定型文」の数々を頭に叩き込んでゆくのです。
これはなかなかもって実用的。

とまあ、こんな面白い話題満載の図録です。
posted by 氷川書房 at 10:00| この図録が面白い!
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