2010年05月16日

「海防」に取り憑かれた時代

37917.jpg日立市郷土博物館
「水戸藩の海防史跡をたどる」
A4版24頁 2009



「海防史跡」、東京では2つ残った「お台場」がよく知られています。
御台場や砲台跡は、案外各地に残っているようで、ペリー来航前後、日本中が取り憑かれたように「海防」に熱中していた様子を窺い知ることができます。

でも旧水戸藩領にはこんなにたくさんの史跡が残っていたとは知りませんでした。
なんと「海防城」まで造っていたのですね。

まあ徳川斉昭といえば、日本中が「海防」に必死だった時代のオピニオンリーダーですから当然といえば当然か。

結局、江戸湾のお台場が一発の砲弾も撃つことなく廃止されるように「海防遺跡」は、何の役にもたたなかったわけです。
「海防城」も結局は天狗党の乱に巻き込まれて「落城」してしまう。
そんな顛末を知ることができるとっても面白い図録です。
posted by 氷川書房 at 15:27| この図録が面白い!
Powered by さくらのブログ