2010年08月13日

ええじゃないかってなに?

39320.jpg名古屋市博物館
「ええじゃないかの不思議−信仰と娯楽のあいだ」
A4版112頁 2006



「ええじゃないか」ってホント不思議ですよね。

たかだか150年前の出来事で、あれだけ大きな事件で、記録もいっぱい残っているのに、結局なんだかわからない。

「ええじゃないか」がはじまったのは三河で、伊勢神宮との関連もあることゆえ、名古屋近辺とは因縁の深い事件です。

この図録では「馬の塔」「梵天」「お鍬まつり」という、尾張・三河の祭礼行事−仮装や作り物も登場する・周期性がある−との関係性も探っています。

でも、結局「ええじゃないか」がどういう経緯でおこり、何のためだったのか−はわからない。

それでも視覚史料が豊富に収録されているので、仮装・作り物など沸き返る雰囲気を感ずることができ、その意味でとても面白い図録です。

なお、「ええじゃないか」関連の展覧会図録としてはほかに
「世の中変わればええじゃないか−幕末の民衆」(兵庫県立歴史博物館 平9)
「おかげまいりとええじゃないか」(豊橋市立美術博物館 2003)
があります。

posted by 氷川書房 at 14:39| この図録が面白い!
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