早稲田大学図書館
「幕末・明治のメディア展−新聞・錦絵・引札」
A4版113頁 昭62
瓦版・明治の錦絵新聞そして引札などの江戸時代から維新期の「マスメディア」は、多くの人が興味を持つテーマですから、この分野の展覧会は思ったより多いです。
参考までに当店でこれまでに扱ったものを列挙しますと・・・
東京大学総合研究博物館
「ニュースの誕生−かわら版と新聞錦絵の情報世界」
A4版311頁 1999
日本新聞博物館
「明治のメディア師たち−新聞錦絵の世界展」
B5版143頁 2001
町田市立博物館
「明治の新聞展−羽鳥コレクション」
A4版102頁 昭61
板橋区立美術館
「新聞錦絵展−文明開化の事件簿」
A4版127頁 昭63
東京大学明治新聞雑誌文庫
「明治を読む−明治の新聞・雑誌展」
A4版48頁 昭52
これら瓦版や新聞錦絵については、多くの書物もあることですし、私などが書くことは何もありません。
ここは「展覧会図録」のブログですから、その視点で見たときに気付く点を一つ。
それは、この分野の図録のほとんどすべてに「○○コレクション」の副題がついていること。
具体的には個人コレクションを特別に公開する展覧会であったり、個人コレクションが博物館に寄託・寄贈された記念展であったり。
つまり、瓦版や引札・新聞錦絵は散佚しやすい・後世に残りにくい史料であるとともに、公的セクションはその保存にちっとも力を尽くしてこなかった、そして今日、われわれがこのような展覧会を見ることができるのは市井の個人がコツコツと集め続けてきたおかげなのだ−ということを示しているのです。
これら展覧会の白眉は、やはり新聞錦絵ですね。
月岡芳年や落合芳幾など絵を描いてただけあって、内容のニュースはともかく、美術品としても一級、美しいですよね。
こういう新聞錦絵は、発行当時いくらぐらいで売られていたんでしょうか?
きっと安かったんでしょうね・・・